運動会のリレーの選手に選ばれたけれど複雑な顔をしています
夏休みが終わり二学期が始まると、秋の運動会の準備が始まります。
ある日、小学校6年生の子どもが複雑な表情で帰宅しました。どうしたのかと聞いてみると、リレーの選手に選ばれたのだと言います。
普通なら選手に選ばれたこと自体が名誉なことであり喜ばしいと思うのだと思いますが、子どもは少し憂鬱な表情です。気持ちを聞いてみると、「選手に選ばれたのは嬉しいけど、本番で転んだらどうしよう、抜かされたらどうしようと思って…」と不安気に言うのです。
繊細なところがあり不登校になった時期を乗り越え、今何とか登校できている子どもが、リレーの選手になったことで再び登校を渋るようになるのではと私は不安になりました。
そこで私がまず自分の不安をブロック解除しました
そこで私は、子どもがリレーの選手に選ばれたことで不安になり登校を渋るのでは…という自分の不安をブロック解除しました。
すると気持ちが落ち着いてきて、子どもにこう言いました。
「さっきのリレーの選手の話だけど、担任の先生に気持ちを伝えてみない?」
子どもが不安に思っていることを伝え、もし不安が強くなるようなら他の子に柔軟に代わってもらうようお願いすることを提案しました。
すると、子どもの顔が晴れたのが分かりました。
担任の先生に相談し、柔軟に対応していただくことができました
早速担任の先生に子どもの気持ちを伝え相談すると、先生はすぐに対応してくださいました。感染症が流行っているので、少しでも体調に異変があればすぐに他の人に交代できるよう、みんなで臨機応変に頑張ろうと全員の子どもに伝えてくれたとのことです。
そのことで子どもは安心し、登校を渋ることなくリレーの練習に参加することができています。
他者のブロック解除はできなくても自分のブロック解除はいつでもできます
運動会は今月半ばです。
実際に子どもがリレーの選手として参加できるのかは分かりませんが、子どもが不安なく登校できること、運動会に参加できることが大事だと思っています。
私がブロック解除せず子どもを励ましていたとしたら、子どもは今ごろプレッシャーで登校を渋りだしていたかもしれません。私が自分の不安をブロック解除することで子どもの不安は大きくならずに済んだのではないかと思っています。
他者のブロック解除はできなくても自分のブロック解除はいつでもできます。
そのことで事態が変化するということがあるのです。
みなさんも、不安に思うようなことがあった時、ブロック解除を試してみてはいかがでしょうか?
(公認リサーチャー 藍沢千波)