スマホをなくしてパニックの娘
ある日のこと、私のスマホに見知らぬ着信が。娘の友達からの電話でした。何事かと出てみると、大学生の娘が泣きながら「スマホがない、どうしよう。お母さん助けて」と親友のスマホを借りて連絡してきたのでした。
友達と洋服を見たりカラオケに行ったり、ランチやゲームセンターなどいろんなお店を渡り歩いているうちに、上着のポケットに入れていたスマホがなくなっていたのだそう。
「警察には届けを出したけれど、落としたんじゃなくてもしかしたら盗まれたのかも。
スマホには定期券も入っているし、銀行口座も紐付けてあるし、PayPayとかで支払いできるようになってるし、友達との写真もたくさんあるし。何より来月にある推しのバンドのライブチケットが、電話番号で登録されているの!!!やっと取れたやつなの、マジこれありえないよ!!どうしよう、私ライブに行けなかったら死んじゃうよー!!!」
娘は電話の向こうで大パニックです。そんな電話を受けていると冷静でいようと思っても私も一緒に動揺してしまいます。
まずはブロック解除で気持ちを落ち着かせる
まずは電話の内容を頭で整理しながらその場でブロック解除。こういう時は無理にイメージをしようとせずに手近なものを見てブロック解除します。
娘には「わかった。お母さんがまず携帯のお店に連絡するから。とにかく駅まで帰ってきなさい。」と電話を切り、すぐに契約している携帯会社の店舗に予約を入れました。閉店前に予約できてラッキーだったのはブロック解除効果かもしれません。
そして娘を駅の改札まで迎えに行きました。娘は本当に泣いていたのかメイクも崩れぐしゃぐしゃの表情をしています。
そこで携帯会社の店舗までの間に「ともかくブロック解除しよう」と娘に言って
「スマホ落としたらもう私はダメだ」
「きっと悪用されると思う」
というブロックを解除しました。
このブロック解除でオロオロしていた娘も少し落ち着きました。「今、出来る最善の手を打とうね」というと、娘は頭を下げて「新しいスマホはバイト代で払うので買ってください」と言いました。
機種変して情報を移し替え、あっという間に全て解決!
店舗に行くとスタッフの方が調べてくれて、たまたま今月が契約更新月だったということもわかりました。おかげで追加のお金を取られずにスムーズに機種変更することができました。
なくしたにも関わらず最新機種をゲットした娘を見てホッとするやら、おかしいやら、妙なテンションになりました。
電話番号が復活するやいなや、娘はものすごいスピードで、まずライブのチケットを確認。その後PASMO、LINE、インスタグラムなどさまざまなアプリを復活させ、情報を移し替えて前のスマホをロックしました。幸い前の端末は電池切れで、まだ悪用もされていないようでした。
デジタルの時代でも大事なのはマインド
娘の世代はデジタルネイティブとも言われます。あっという間にデータの処理をしている様子を見ると、まず契約をしたり、さらにケアをしているのは親である私なのですが、子ども世代に置いていかれるような複雑な気持ちになります。
ですが今回は娘から「私、電車の中では死にそうなくらい気持ちヤバかったんだけど、お店についてからは冷静になって新しいスマホに移行する作業にも集中できたよ。お母さん、ブロック解除もしてくれて、スマホのこともありがとう」と頭を下げられました。
「落としたのを探して取り戻す」ならば、かなりトラブルが予想されたし時間を要したと思います。スマホを落としてしまったショックと悪用されるかもという不安でパニックになっている娘に即座にブロック解除ができたことで、最速で解決できました。
家族の誰かひとりでもマインドブロックバスターだと、家族に起きたトラブルにも自信を持って対応できます。あなたもやり方を学んでみませんか?
(公認リサーチャー鷲浦朱里)